スニーカーやランニングシューズで人気のあるニューバランス。
今回はそのニューバランスから販売されている、ランニングから普段履きにまで使用できるインソール、RCP 280、サポーティブリバウンディングインソールを解説していきます。
ニューバランス直営店で60000点を売り上げ、人気NO1として販売されている定番のRCP 280。
今回はどのように効くのか、使用すればいいのか、理論も併せて解説していきます。
誰でも使用可能なアーチ強度設計
基本的にどなたでも使用できるタイプのインソールで、大きな疾患等のない全年齢の男女であれば問題なく使用できます。
サポートは主に標準のアーチの方に対して、内側縦アーチ、外側縦アーチ、加えて踵骨付近も少しですが支持して作られています。
素材の強度的に強い支持ではないため、高いサポート効果に期待は難しい一方、偏平足や凹足傾向の方でも使用して問題になりにくい製品と言えます。
パフォーマンスアップに期待
主に内側縦アーチ、外側縦アーチを支える設計で、僅かにかかと回りへの支持もある製品です。
基本的に低価格帯に位置するインソールであるため、サポートは限定的と言えます。
サポート、支持が弱いため、言い換えれば極端な傾向の方でなければ疲労軽減や足の裏の痛み、パフォーマンスの向上が体感出来る事が期待される製品です。
以下、このインソールが緩和できる可能性が高い症例です。
- 足の裏が痛い足底腱膜炎
- 腰が痛む人、腰痛
- 足、腰が疲れやすい
- シューズ内で足が動く、ずれる方
- 足の内側が痛い、有痛性外脛骨やリスフラン関節炎
- 膝の外側が痛い、ランナー膝(腸脛靭帯炎)
普段履き~ランニングに適した設計
表面に滑り止め、反発性のあるクッションと弱いサポートであることから、主に普段履きからランニングシューズにまで適合する製品です。
一方で前側約4.0mmと適度な厚みがあり、内容積の少ないシューズ、サッカーなどのスパイクシューズや中敷きが外れない靴にはあまり適しない場合が多いです。
表面に滑り止めがあるため、ある程度左右への動きのあるスポーツでも活用は可能で、そういう意味ではあまり使用シューズが限定されないインソールではあります。
初めに使いたいインソール
サポート、支持は考えられて設計されていますが、強い支持効果はないため、ステップアップ用のインソールとしての使用が好ましいです。
初めての一枚には丁度いいので、まず初めに使用してみるのは良いかと思います。
主に普段履き、ランニングシューズに適合しますが、他競技でも一応使用可能なインソールであるため、使ってみるのも良いでしょう。
効果は薄いと考える
サポート部分の強度が基本的に低く、あくまで疲労軽減や、素材の反発力によるパフォーマンスアップを目的として入れるのが適切なインソールとなっています。
偏平足傾向の方、凹足傾向の方といった、足部に問題がでやすい方にも対応しますが、足部の問題自体を大きく改善するのは難しいです。
少し疲れやすい、シューズの中で足が動く、もう少しクッションが欲しいという方には丁度いいと思われます。
RCP280の理論
主に土踏まず、内側縦アーチ部の動きを軽く支え、落ち込ませないのが製品の特長となっています。
足の裏のアーチは主に3つあり、内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチの三か所のうち、このRCP280では内側縦アーチ部をメインに、外アーチ部も支持しているのが特徴です。
このRCP280では主に内側縦アーチを中心とした支持を、素材強度自体はそれなりにある赤いTPUスタビライザーで構成する設計。
足が疲れた時に、アーチが落ち込んだ際に少し支持するような強度、高さ設計で構成されています。
設計構造上TPUスタビライザーは中央が肉抜きされているため、素材自体に多少強度はあるのですが、実際に受けられる恩恵は低めに仕上がっています。
※代わりにどなたが使用しても痛みや問題がでにくい設計です。
このTPUスタビライザーはかかと、アーチ部を支持する機構を持ち合わせ、インソール下にわずかに空間を設ける設計を採用。
この隆起、スペースが足の自然なたわみを活かしつつ支持する事で外側縦アーチ部、内側縦アーチ部へ、疲れた時にサポートが効く設計に仕上がっています。
また、内側縦アーチ部の支持が主となりますが、外側縦アーチに対してもTPUスタビライザーが活躍。
こちらは更に弱い支持に留まりますが、一応外側へもサポートする事で、外側へ荷重が流れ過ぎないように設計されています。
更に、かかとの左右へのぐらつきを抑えるヒールの強度もTPUスタビライザーによって支持されており、左右へのかかとのぐらつきを軽減することでアーチ部への過度な負担も軽減する仕様設計。
ぐらつきをある程度軽減する仕様で、フィットすればアーチ部への負担軽減が期待できそうな形状となっています。
そしてかかと直下にはニューバランス独自の衝撃緩衝材、ABZORBが使用されています。
かかとから接地するヒールストライク、普段の歩行ではかかとから着地する場合が多いですが、RCP280ではその衝撃を分散させるABZORBを使用。
適度な硬さと緩衝性を持ち合わせる為不安定性を高めることなく衝撃を緩衝する機構であり、かかと回りの衝撃緩衝機能はほどよく仕上がっているのが特徴です。
また、この表面材には帝人社が手掛けるナノフロント素材を使用しています。
極際繊維となるナノフロントによって、表面積を増やし、滑り止めとしての役割を果たす機構で、滑りにくく仕上がっているのが特徴となっています。
最後に、ベースの素材には高反発素材を用い、軽快な足の運びをサポートする設計を採用しています。
このため、基本的にランニングや普段の通勤通学、普段靴に、疲労軽減やパフォーマンスアップを目的として入れるのが望ましいインソールと言えます。
RCP280の選び方
基本的には靴、シューズのサイズと同じサイズを購入し、つま先に余分があればハサミ等でカットして頂ければ問題ないかと思います。
加えて、下記項目も重要であり、
- かかとが綺麗に収まっているか
- 土踏まずに過度に当たっていないか
- 足の曲がる場所(MTP関節)にプレートが重なっていないか
- インソールから過度に足がはみ出さないか
といった項目も大切になります。
実際に使ってみた
筆者も実際にRCP280を使用してみました。
筆者自身がミッドアーチなのですが、アーチ部の支持自体は内側、外側共にあまり強くは感じられません。
特に外側は弱く、内側は多少疲れてくるとサポートしてくれる印象を受けます。
かかと回りに関しても左右への安定性は多少ありますが、踵骨前や立方骨をサポートするような機構は備わっていません。
履き心地については適度な厚みと反発性、クッション感で不快な感じは受けられません。
蹴り出し期には適度な反発感、接地期には適度なクッション感が感じられ、扱いやすい印象を受けます。
表面の滑り止めは意外としっかり効くので、スポーツでも普段履きでも活躍しそうな一枚です。
まとめ
普段履きからランニングに適したインソール、RCP280、サポーティブリバウンディングインソールについての解説は以上となります。
比較的万人受けしやすい樹脂強度と、疲れてきた時に効く構造設計が特徴の製品で、足の疲労軽減やパフォーマンスアップに役立つインソールになっていました。
価格は低価格帯にはなりますので、普段の通勤通学、仕事でもう少し楽に歩きたい、疲れたくない方、ランニング時にスピードを発揮したい方は初めての一枚として一度試してみてはいかがでしょうか。
※下記インソールの基礎編も良ければご確認ください
https://insole.xyz/insolebasic/foot-arch/
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