フランス生まれのスポーツに適したインソールであるシダス。
今回はそのシダス製品の中でもサッカー、フットサルに適したフットボール3Dを解説していきます。
矯正能力は低いですが、サッカーシューズやフットサルシューズといったタイトなシューズにも入るように設計されているのが特徴の専用インソール。
どのような使い方が適切なのかを中心に記載していきます。
適する方…フットボール競技者
基本的にサッカー専用のインソールで、大きな疾患のない全年齢の男女であれば問題なく使用できます。
ただし、かなり低めのローアーチ設計であるため、アーチ部分への支持は弱い設計です。
足部に痛みや辛さといった問題があるのであれば、既製品なら3フィートシリーズの方が適切です。
適する悩み…かかとの痛み、シューズ内のブレ防止
主に内側縦アーチ、僅かに横アーチと外側縦アーチを支持する機構ですが、その全てが低く設計されています。
その為、アーチ部への支持はかなり弱く、症状の改善は難しいインソールとなっています。
ただし、かかとのジェル素材による衝撃緩和性、表面の滑り止めに関しては秀逸であるため、サッカーによくある悩みには対応できる場合があります。
以下、このインソールが解決できる可能性が高い悩みです。
- 踵骨下痛
- シューズ内のブレ
- パフォーマンスの向上
適する靴…サッカーシューズ
シダスシリーズの中でもかなり薄く設計されているフットボール3Dはその名前の通り、サッカーシューズやフットサルシューズに最適なインソールとなっています。
薄く、シューズの履き心地を変えにくいので、タイトなスポーツシューズにも入るのが特徴です。
加えて、表面に強い滑り止め素材が使用されていることから、激しい横への動きにも対応できるように設計されています。
適する用途…サッカー、フットサル競技中
強い滑り止め素材が用いられているため、普段から使用するのにはあまり適しません。
強い滑り止め素材は足の機能を代替し、かつ皮膚への刺激も大きくなりがちなので、スポーツ時に使用されることをお勧めします。
合わないケース…過度な扁平足、症状改善を希望する場合
フレキシブルなアーチサポートがついているものの、基本的には矯正するほどの効果はありません。
その為、現在足の痛みや辛さで問題を抱えている方には適しません。
また、低いとはいえアーチサポートがあるので、過度な扁平足にも対応しにくいでしょう。
ただし、良し悪しは別として、癖が少なく、違和感なく足にもシューズにもフィットするのは長所と言えます。
フットボール3Dの理論
シダスの既製品全般に言えることですが、主に土踏まず、アーチ部の動きを阻害しない程度に支えるのが製品の特長となっています。
足の裏のアーチは主に3つあり、内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチの三か所のうち、このフットボール3Dでは内側をわずかに支え、外側縦アーチ、横アーチに関してはほんのわずかな支持がある設計となっています。
その為、基本的にアーチ部の支持は弱く、足部の問題改善は難しい一枚です。
この内側縦アーチ部は最も大きく動き、たわむ部分であり、舟状骨を頂点とした土踏まず。
この内側縦アーチはその大きくたわむ特性から、着地の衝撃緩衝や、元に戻る復元力や引き絞られることによるテンションによって推進力を得たりと、最も変化の大きい部位となっています。
このシダスのフットボール3Dは内土踏まず部のたわみや動きを阻害しない硬度のフレキシブルで薄いスタビライザーを、高さを抑えて設計してあるため、基本的には相当アーチ部が落ちた場合にのみ機能するような設計となっています。
加えて、かかとの左右へのぐらつきを抑えるヒールもかなり浅く設計されており、かかとのぐらつきを抑えられるようにはなっていない仕様。
サッカーシューズやフットサルシューズといった内容積がタイトなシューズに対応するように特化した作りの為、サポートよりもいかにサッカーシューズに違和感なく入るか、を追求している設計となっています。
加えて、かかと直下にはジェル素材を用い、シューズ内部でのインソールのズレを軽減しつつ、かかと接地時の衝撃を大きく緩和する設計がとられています。
このかかとのジェル素材は踵骨前内側を少し削った設計で、このことから薄型仕様ではありながらも、踵骨の内~前側への倒れ、載距突起からの倒れこみの抑えを意識したような設計となっています。
また、黒い樹脂のスタビライザーはMTP関節部手前までかかり、横アーチをほんのわずかに支持するような構造に。
前足部指先にかかる黄色の高反発フォーム材が踏み込み時に反発力として変換され、前への推進性を高める設計となっています。
最後に、表面材にはかなり滑りにくい素材を用いている事で、左右への動きにも対応できるように設計されています。
通気口も設けられているため、発汗による滑走も防げる仕様です。
このため、基本的にはサッカーシューズやフットサルシューズといった、内容積の少ないスポーツシューズに最適化されたインソールとなっています。
フットボール3Dの選び方
基本的には靴、シューズのサイズと同じサイズを購入し、つま先に余分があればハサミ等でカットして頂ければ問題ないかと思います。
また、アーチの高さに合うかどうかという点については、シダス公式の足圧分布計測器等を用いて店頭にて確認して頂くのが最も正確かと思います。
もしくは大手スポーツ量販店や各種靴店でも実施されている所があるため、利用してみるのも手でしょう。
よほどの扁平足でなければ、とりあえずは問題なく使用する事が可能です。
加えて、下記項目も重要であり、
- かかとが綺麗に収まっているか
- 土踏まずに過度に当たっていないか
- 足の曲がる場所(MTP関節)にプレートが重なっていないか
- インソールから過度に足がはみ出さないか
といった項目も大切になります。
ただし、シダス製品は基本的に30日間快適保障、返品や交換を受け付けてくれるサービスがあるので、気軽に利用する事が可能です。
実際に使ってみた感想
筆者も実際にフットボール3Dを使用してみました。
ただ、筆者はスポーツをしないので、普段履きに今回入れております。
まず、筆者自身がミッドアーチであるので、基本的に土踏まずのサポートはほぼ無いように感じました。
かかとのジェルの衝撃緩衝や、前足部の高反発フォーム、表面の滑り止め素材については高い機能性を感じる事が出来ますが、やはりスポーツ向けという感触を受けます。
履き心地については大きく変化させることなく、むしろ普段履きに入れるといつもよりシューズがゆったりと履けるような印象を受けます。
この薄さがサッカーやフットサルといったシューズに適している設計なので、やはり競技用シューズに入れるのが最適解なようです。
まとめ
サッカー、フットサル用に販売されているシダス フットボール3Dについての解説は以上となります。
サッカー競技に最適化されたインソールで、シューズ内での滑りや、かかとの衝撃で痛む方に適したインソールとなっていました。
価格帯としてもそこまで高くなく、快適保障もあるので、上手く利用して一度試してみてはいかがでしょうか。
※下記インソールの基礎編も良ければご確認ください
https://insole.xyz/insolebasic/foot-arch/
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- PEDAG ビバサマー 解説
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