日本で企画、販売されているBA2NE バネインソール。
今回はそのBA2NE製品の中でもスポーツに適したアスリートグリップを解説していきます。
運動時に必要な可動性を持たせつつ、踵骨前や載距突起を中心に支持する事でバランス向上が謳われている製品。
土踏まずの高さで選べる設計にもなっているので、どのような使い方が適切なのかを中心に記載していきます。
適する方…標準的なアーチ、やや高めのアーチの方
適する悩み…スポーツ時のバランス改善、パフォーマンスアップ
主に内側縦アーチ、外側縦アーチ、踵骨前、立方骨、載距突起、加えて多少横アーチを支持する機構で、各部位をスポーツ時の動きに合わせた強度で設計されています。
その為、アーチ部への支持は適度でありながら、骨格へのサポートはもう少し強度のある構成となっており、バランスの向上を体感しやすい製品となっています。
以下、このインソールが解決、緩和できる可能性が高い悩みです。
- 足底腱膜炎
- 外反母趾
- 巻き爪
- 有痛性外脛骨
- リスフラン関節炎
- 腰痛
- 足、腰の疲れ
- 内反捻挫
- シューズ内でのずれ
適する靴…概ねスポーツシューズ全般に適する
表面に滑りにくいマイクロスエード素材が使用されていることから、横への動きが多いスポーツシューズに適した設計です。
一方でベース材が3.8mmと適度な厚みがあり、内側縦アーチ部への支持もあることから、内容積の少ないタイトなシューズ、サッカーシューズには少し適しません。
主にバスケットボールやバレーボール、ハンドボール、野球、テニス、バドミントンといった競技シューズにより適した設計です。
適する用途…毎日のスポーツで使用したい
バランスよくサポートする設計と、適度な滑り止めがついている事から、毎日のスポーツ時に使用するのが望ましいインソールです。
耐久性もそれなりにはあるため、ハードな使用でも壊れにくく、安心して使えるインソールと言えます。
合わないケース…扁平足等
3つのアーチ全てにアプローチをかけつつ、重要な踵骨を中心とした後足部にも影響を与える製品であるため、極端な欠点は少ないと言えます。
ただし、スポーツ以外での使用や、アーチタイプが合わない扁平足傾向の方が使用するといった、適合しない場合には類似のアスリートグリップ7が望ましい場合があります。
ご自身の足の状態や、使用目的、使用シューズに適合するかをまずはお確かめください。
BA2NE アスリートグリップの理論
BA2NEの既製品全般に言えることですが、主にアーチ部と中~後足部への支持、サポートが特徴の製品となっています。
足の裏のアーチは主に3つあり、内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチの三か所のうち、このアスリートグリップでは内側縦アーチ、外側縦アーチを支え、横アーチに関しては多少支持がある設計となっています。
内側縦アーチ、外側縦アーチ両方を支持できるインソールは既製品の中でも比較的高額なインソール(10000円前後)に多いですが、BA2NE製品はそこに比べると良心的な価格設定となっています。
支持の中核を担う中~後足部への補正に関してはこのかかとの深さ、TPU樹脂による左右へのぐらつきを抑える設計に加え、踵骨前~載距突起と立方骨側を支持する事で、かかとの前後左右をサポートする設計。
体重を初めに受け止める脛骨、距骨、踵骨ラインの踵骨を適切な位置に補正、誘導する事で、中~前足部の骨格へも影響を与える設計となっています。
加えてかかと直下は肉抜きされており、踵骨が収まりやすく、前足部と同じ高さと安定性を維持する仕様。
立位時に接地する拇趾球、小趾球、踵の3点全てが同じ高さであるため、不安定性が減り、安定性が増す設計です。
この後足部、かかとへの支持に加えて、後述するアーチへの支持が組み合わさることで「バランス向上」を体感しやすい製品となっています。
アーチへのサポートに関しては主に内側縦アーチ、外側縦アーチを肉抜きしたTPU樹脂にて支持する設計。
この肉抜きによって硬度を変化させ、固定してはいけないアーチ部を柔軟に支持、サポートする事が可能な設計となっています。
のみならず、高機能なインソールでは定番ともいえる足裏のスペースをわずかに確保する事で、足本来のたわみを生み出す設計も採用されており、アーチ部の動きを阻害しないような仕様となっています。
横アーチに関してはクッション材によって多少隆起を設計してあることで、横アーチ部への支持も補強している設計です。
また、表面材にはポリマイクロスエードが使用されており、適度な滑りにくさを追求した設計。
厚みはつま先で3.8mmのEVA素材使用との事で、適度なクッション性、反発性が感じられる仕様となっています。
バランスよく、足部を支持する場所に応じてサポートの強さを変更しているきめの細やかさが感じられるアスリートグリップ。
適度な厚みとグリップ性のある表面材のため、基本的にスポーツ時に使用したいインソールとなっていました。
アスリートグリップの選び方
基本的には靴、シューズのサイズと同じサイズを購入し、つま先に余分があればハサミ等でカットして頂ければ問題ないかと思います。
また、アーチの高さに合うかどうかという点については基本的に凹足、ハイアーチ形状であればアスリートグリップを、偏平足であればアスリートグリップ7タイプを使用することを推奨します。
加えて、下記項目も重要であり、
- かかとが綺麗に収まっているか
- 土踏まずに過度に当たっていないか
- 足の曲がる場所(MTP関節)にプレートが重なっていないか
- インソールから過度に足がはみ出さないか
といった項目も大切になります。
実際に使用してみた感想
筆者も実際にアスリートグリップを使用してみました。
ただ、筆者はスポーツをしないので、普段履きに今回入れております。
まず、筆者自身がミッドアーチ、標準的なアーチ高なのですが、内側縦アーチに関しては動きに合わせて沿うようなサポート性を感じます。
加えて踵骨への支持が心地よく、踵骨前、載距突起を中心にほどよく支持される感触を受けられます。
また、外側縦アーチに関しても外側エッジもあるため、しっかりと支えが効いている感覚を受けます。
横アーチ部に関しては僅かな支持に留まりますが、あまりに主張が強いと痛みにつながるので、この程度で及第かと思われます。
全てのサポートが適度な範囲で収まっており、かつ適切な場所に適切な硬さ、柔軟性を兼ね備えているため、比較的おすすめしやすい製品群の一つであるように感じました。
まとめ
スポーツ用に販売されているBA2NE アスリートグリップについての解説は以上となります。
スポーツに適した支持の強さ、柔軟性で設計されており、表面材の滑りにくさもあることから、バランス向上を目的とした、スポーツ時に使用するインソールであることがよくわかる設計となっていました。
価格帯としても中価格帯に位置する製品であり、他製品と比べると比較的様々な方に適合しやすい製品であるため、まずは一度検討してみてはいかがでしょうか。
※下記インソールの基礎編も良ければご確認ください
https://insole.xyz/insolebasic/foot-arch/
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- PEDAG ビバサマー 解説
- BMZ コンプリートジエイタイ 解説
- Bauerfeind スポーツインソール RUN PERFORMANCE INSOLE 解説
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