歩行時の足腰の負担軽減を目的に制作されているアシマル「有限会社プレスコントロール」のメンズコンフォートⅡ。
中足部に配された青色のアーチサポートパーツが目を引く、低価格帯のインソールとなっています。
今回はメンズタイプを紹介していますが、レディースタイプや扁平足タイプも同様に販売されているコンフォートシリーズ。
今回はどのように効くのか、効かないのかを理論も併せて解説していきます。
適する方…標準~土踏まずが低い方
基本的にどなたでも使用できるタイプのインソールで、大きな疾患等のない全年齢の男女であれば問題なく使用できます。
サポートは主に標準的なアーチの方に対して作られているため、足の裏が完全に平べったい扁平足の方や、逆に足の接地面が少ない凹足の方にはあまり適さない商品となっています。
ただし、そのサポート性の低さとクッション性の高さから、扁平足であっても痛みが出にくく、幅広い方に対応する仕様になっています。
ただ、基本的にはハイアーチ形状(凹足)の方にはあまり適さないインソールとなっているので、注意は必要です。
適する悩み…足底部痛、疲労感
主に3つのアーチを優しく支えるとの触れ込みですが、内側縦アーチを中心に、横アーチをメインで柔らかく支え、外側縦アーチに関してはほぼ支持しない機構となっています。
基本的に抜本的に痛みや悩みを解消するほどの力は無く、あくまで負担の軽減程度に収まっているインソールと言えます。
以下、このインソールが軽減できる可能性が高い症例、人です。
- 足底腱膜炎
- 外反母趾
- 有痛性外脛骨
- リスフラン関節炎
- 足底部痛
- 腰痛
適する靴…普段履き、スニーカーに最適
厚みとクッション性があるため、普段履きやスニーカーといった靴に適した設計となっています。
内容積の少ないスポーツシューズ、スパイクシューズには不向きですが、反発するようなクッションフォームであるため、へたりにくく長く使う事が可能です。
毎日履く普段履きのシューズに適した一枚となっています。
使う用途…日常的に履くスニーカーに適する
毎日履く靴に入れたいインソールとなっており、効果としては他インソールよりも低いものの、合わない事が少ないという意味では優秀なインソールとなっています。
辛い足の痛みや変形を緩和するような効果は見込めませんが、長く歩くと少し疲れる、大変に感じる、足の裏が痛み始める方の予防としては十分なインソールとなっています。
基本的には毎日履く靴に使用し、適度に交換していく事が大事になるインソールです。
合わないケース…抜本的な改善を望む場合
誰にでも比較的害なくフィットする点は優秀ですが、言い換えればあまりサポート性は高くありません。
2420円という価格を考えると、もう少しサポート性がしっかりしていても良いのかもしれません。
他のもう少し値段のする高機能インソールに比べるとサポート性はかなり低い為、あくまで疲労の緩和程度に考えた方が良いインソールとなっています。
また、厚みもそれなりにあるため、内容積の少ない、薄い競技系のシューズにはあまりフィットしない事は留意する必要があります。
アシマル メンズコンフォートⅡの理論
アシマルのメンズコンフォートⅡは基本的に3つのアーチを支えることで、足の機能性を取り戻そうとするのが特徴のインソールとなっています。
メーカーHPにはかかとの左右へのぐらつきについてもサポートが出来る旨の記載がありますが、この設計では多少難しい仕様で、辛い悩みはない、少し疲れやすく感じる方の普段履き用インソールと考えるのが良いかと思います。
まずかかとについては反弾発性のクッションフォーム材により、左右を競り上げることでぐらつきを軽減するような仕組みがとられています。
基本的に素材としてあまり強くはない仕組みとなっていますので、強い扁平足傾向や、強い凹足傾向の方には支え切れないような設計となっています。
加えて、最もサポート力強く支持してくれるのが、横アーチ、内側縦アーチの2つのアーチです。
最も強くといっても知れており、正確には横アーチは多少、内側縦アーチは足裏側の青い強化ラバーもあることで、内側に関してはある程度支えるような設計となっています。
このアーチサポートは足へある程度干渉はしてくれるものの、樹脂自体もそこまで強度が高くない為、負担の軽減程度にとどまる効果となっています。
また、基本的に外側の支持は少ないので、ハイアーチ、凹足、外側荷重を矯正するような効果は望めません。
そして、このメンズコンフォートⅡは足裏側に空間、スペースのない設計となっています。
これはスペースの代わりに反弾発性素材や強化ラバーが柔らかく変形する事で、足裏のアーチ部を支えるような設計になっています。
一方で体重がかかった際に柔らかくある程度押し潰れてしまうので、強い矯正効果は望めません。
あくまで日頃の負担軽減、痛みの軽減程度までと考えた方が良いでしょう。
そしてこの前述した青色の強化ラバーはこのように配置されており、主に内側縦アーチ部を支持する機構に。
他の茶色の反弾発性素材よりも少し硬めの素材で出来ているため、内側のアーチが落ち込むのを多少和らげるような効果が期待できるものとなっています。
ただ、基本的にはかかとのサポートが低く、アーチ部のサポートも決して強くはない為、誰にとっても害は少なく、誰にとっても効果はほどほどという、毒にも薬にもならぬを体現しやすいインソールに仕上がっています。
この価格を考えればそれなりですが、もう数千円出せばより効果の高いインソールがあるので、普段履きに初めて買うインソールとしては良いかもしれません。
他には表面材はメッシュ素材、中間財には銀イオンスポンジで構成されており、吸湿速乾性と抗菌性があるのも特徴となっています。
アシマル メンズコンフォートⅡの選び方
基本的には靴、シューズのサイズと同じサイズを購入して頂ければ問題ありません。
細かい事を言うのであれば、
- かかとが綺麗に収まっているか
- 土踏まずに過度に当たっていないか
- 足の曲がる場所(MTP関節)に強化ラバーが重なっていないか
- 履いてみて痛くないか、強い違和感はないか
といった項目が大事になります。
詳しくは有限会社プレスコントロールのHPをご確認ください。
また、公式オンラインショップでは2週間の返品保証もあるので、そちらを利用するのも良いと思います。
実際に使ってみた感想
筆者も実際にメンズコンフォートⅡを使用してみました。
筆者自身がミッドアーチであるので、土踏まず部に違和感を覚える事はありませんでした。
サポートに関しては青色の強化ラバー付近が少し足裏を支えてくれる感触はありますが、やはりそこまで強固にサポートをしてくれるわけではありません。
一般的な平たいスポンジ板よりは断然良いですが、劇的に変わる印象はありません。
同じく販売されているWALKINGⅡよりもサポート性は低い為、違和感は無いですが良くなる感触も少ないものとなっていました。
また、履き心地や歩き心地に関しては反弾発性の高いクッションが心地よく弾み、衝撃も伝わりにくくなっている感触を受けます。
足の裏自体を矯正、補正するような力は無いですが、心地の良い歩き心地が特徴の製品です。
表面のメッシュはそこまで通気性が良いようには感じませんでしたが、この反弾発性は価格なりにしっかりと衝撃を吸収し、反発してくれるので、普段履きの衝撃緩衝用インソールとしては良いかもしれません。
まとめ
足腰の負担軽減に有用な普段履き用インソール、アシマル メンズコンフォートⅡについての解説は以上となります。
扁平足、回内足の傾向を持った方に対応でき、特にスニーカー等の普段履く靴に対応しやすいインソールですが、高い矯正効果やサポート力は持ち合わせていないのがアシマルWALKINGⅡに続いてメンズコンフォートⅡでも長所であり短所。
耐久性比較的良い部類に入ると思いますので、インソールを使ったことの無い方、最近足が疲れやすいなと感じる方の初めての一枚には良いかもしれません。
※下記インソールの基礎編も良ければご確認ください
https://insole.xyz/insolebasic/foot-arch/
- BMZ コンプリートジエイタイ 解説
- Bauerfeind スポーツインソール RUN PERFORMANCE INSOLE 解説
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