ランナーの為に生まれたSOFSOLE FIT2 インソール。
土踏まずの高さで選び分けられる製品で、LOW、NEUTRAL、HIGHの三種類から選べるのが特徴です。
今回はどのような方におすすめで、どのように効くのか理論も併せて解説していきます。
土踏まずの高さで選び分ける設計
土踏まずの高さで3種類分けられている製品であり、適切なアーチタイプのものを選ぶ事で効果を発揮するFIT2は、非常に体重の重い男性に適しています。
典型的な内側縦アーチ部を支持する設計ですが、アーチ部の動きを抑制するほどの支持が特徴の製品であるため、多くの場合で足部に痛みが生じやすい設計となっています。
自身の内側縦アーチ部に接触しない程度の高さのものを選ぶ事が肝要となります。
偏平足に効果あり?
主に内側縦アーチのみを強烈に強く支持する機構のため、アーチ部の動きを阻害してしまう事が多いインソールです。
一方で、内側縦アーチ部の低下が問題となっている足に対して強烈な支持を与える為、他製品で対応できない程の強い支持をすることは可能です。
後述致しますがアーチ部への適度な支えはあっても良いものの、ここまで作用が強いと弊害の方が大きいものになります。
以下、このインソールが軽減できる可能性がある症例です。
- 偏平足の軽減
- 足の内側が痛い人、有痛性外脛骨やリスフラン関節炎の軽減
- 膝の外側が痛いランナー、ランナー膝(腸脛靭帯炎)の軽減
- 腰が痛む人、腰痛の予防
普段履きに適した設計
クッション材は適度な柔らかさを兼ね備え、表面がメッシュで構成されていることから、普段履くスニーカーやランニングシューズに適した設計となっています。
一方で、そのアーチサポートから、内容積の少ないスポーツシューズには入りにくい、不向きな設計になっています。
基本的には普段靴、スニーカー、ランニングシューズに適しています。
立ち仕事で使用したいインソール
毎日使用する事が可能なインソールで、その固定するほどの強固なアーチサポートから、基本的に動かない、立ち仕事では効果を発揮するインソールです。
歩く、走るといった動作が関わると内側縦アーチ部は大きくたわみ、動くため、固定するほどの矯正力をもった当製品では痛みや動作を阻害する恐れがあります。
非推奨な場合が多い製品
基本的に内側縦アーチ部は大きくたわみ、可動性の大きな部位になるため、アーチの動きを制動してしまうほどの強さをもたせたFIT2はおすすめできないケースが多発します。
足部には可動性を適度に持たせたい部位とある程度固めたい部位があり、内側縦アーチ部は特に可動性を持たせたい部位となるためです。
選ぶ際は自身のアーチタイプよりもやや低い位のものを選ぶ事、もしくはこの強固な支持をしならせるほどの体重を持った方であれば機能するかもしれません。
SOFSOLE FIT2 の理論
SOFSOLE FIT2は主に土踏まず、内側縦アーチ部の動きを強力に固定するのが特徴となっています。
足の裏のアーチは主に3つあり、内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチの三か所のうち、このFIT2では内側縦アーチ部のみを支持し、外側縦アーチ、横アーチへの支持はないものとなっています。
まずかかとはこのように深く設計され、その前側にある内側縦アーチと外側エッジ部が大きく隆起しているのがFIT2の特徴と言えます。
この内外のエッジによってぐらつきを抑え、ねんざ方向、外側への傾きや偏平足方向、内側への傾きを制御する設計となっています。
この仕様は特に外側エッジが効いており、外側への過荷重を多少補正するような仕様です。
主となるアーチサポートに関しては内側縦アーチになり、超硬質なナイロンファイバーボードによって支持されています。
この内側縦アーチ部は再三記載をしていますが、可動性をある程度は持たせたい、本来可動性を持っている部位であり、固定するほどの支持、制御を行ってしまっては足部の痛みにつながります。
FIT2の問題、課題はこのナイロンファイバーボードに集約されており、本来支持すべき載距突起、踵骨前、立方骨といった骨格への支持が殆どない一方で、ある程度の可動性を残しておきたいアーチ部、内側縦アーチ部を固定するように強く支持してしまう事。
加えてサイズによっては更なる問題があり、
ナイロンファイバーボードがMTP関節付近、前方に大きく伸びている事も問題に。
特に拇趾側が顕著であり、足部の屈曲を阻害する可能性のある強度と範囲であるため、このナイロンファイバーボード自体をしならせることが可能な体重が非常に重い方、もしくは歩かず立ったままの方でないと扱えない代物となっています。
加えて足本来のたわみ、アーチ部の動きを作るインソール下のスペースもなく、完全に足元を固定してしまう傾向が強いFIT2インソール。
このため、基本的には推奨しずらい製品となっています。
SOFSOLE FIT2の選び方
基本的には靴、シューズのサイズと同じサイズを購入し、つま先に余分があればハサミ等でカットして頂ければ問題ないかと思います。
加えて、下記項目も重要であり、
- かかとが綺麗に収まっているか
- 土踏まずに当たっていないか
- 足の曲がる場所(MTP関節)にプレートが重なっていないか
- インソールから過度に足がはみ出さないか
といった項目が大切になります。
実際に使ってみた
筆者も実際にSOFSOLE FIT2を使用してみました。
筆者自身がミッドアーチで、今回NEUTRAL、ミッドアーチタイプを使用してみましたが、強烈な内側土踏まず部への支持を感じます。
外側エッジの効果もありますが、強すぎる内側土踏まず部への支持が足に痛みを引き起こし、長い時間歩行する事は不可能でした。
加えて、硬質なナイロンファイバーボードが拇趾側MTP関節にまでかかることで、屈曲が阻害される感覚もありました。
弊害としては靴のかかとが脱げやすくなり、歩きやすい感覚とは程遠い印象です。
内側縦アーチ部を固定するほどの支持はどのメーカーでも否定している事が多いですが、実際に体感することでその弊害を今回は感じとりました。
まとめ
土踏まずの高さで選べるランナー向けインソール、FIT2についての解説は以上となります。
内側縦アーチ部へのサポート性と外側エッジが特徴であり、特に内側縦アーチ部は強力に固定するインソールとなっていました。
基本的に推奨する事は憚られますが、非常に体重の重い方、立ち仕事の方には奇跡的に合う可能性がある事、土踏まずを低めに選べば問題が一部解消されることも予想されます。
まずは店頭にてその硬さを確かめてみてはいかがでしょうか。
※下記インソールの基礎編も良ければご確認ください
https://insole.xyz/insolebasic/foot-arch/
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