近年人気を博したワークマン、そこからインソールも販売されています。
本日はワークマンから発売されているインソールの一つ、アクティブアーチインソールについて解説。
今回はどのように効くのかを、理論も併せて解説していきます。
やや高めのアーチの方に適した仕様
基本的に土踏まずの高さがやや高めな方が使用できるタイプのインソールです。
サポートは主に内側縦アーチ、外側縦アーチ部への支持と、クッションによる衝撃緩和が特徴と言えます。
内側縦アーチ支持の高さや、外側ユニットが前足部域にかかるかかからないかまで伸びているため、土踏まずがやや高い方がマッチしやすい製品です。
足部の痛み、衝撃緩和に期待
主に2つのアーチを直接支える設計で、特に内側縦アーチへの支持が強い製品です。
ただし、主な機能はクッション性という所になります。
価格が980円であるため、製品として効果を期待するには少し難しいものと言えます。
以下、このインソールが軽減できる可能性がある症例、人です。
- 足の裏が痛い足底腱膜炎
- 足、腰が疲れやすい
- 足への衝撃が辛い
- 膝、腰への衝撃が辛い
普段履きに適した設計
やや肉厚な厚みと、地面からの衝撃を逃がす柔らかさがあるため、普段履きでの使用が望ましい製品です。
特に比較的底が硬い、底が薄いシューズに適した仕様と言えます。
足への衝撃が辛い時に使いたいインソール
効果としては価格なりという所で、主に衝撃緩和として使われるのが望ましいインソールです。
アーチサポートも謳われていますが、この製品では適切なサポートは難しいでしょう。
どうしても地面からの衝撃が辛い、足や膝、腰が痛い場合に、応急処置として入れられるのをお薦め致します。
あくまで応急処置
機能性はパッケージにも様々記載されていますが、あくまでクッション板に少しサポートがついたものと考えた方が良いでしょう。
類似製品であれば、シダス マックスプロテクトシリーズや、ザムストの低価格帯、アシマルの方が出来が良いです。
アクティブアーチインソールの理論
ワークマンのアクティブアーチインソールは基本的に2つのアーチを支持する仕様。
スポーツ、遊び、仕事と、全てのシーンにおいて活躍するインソールとして販売されています。
但し、価格に反映されているように、機能性としては改善の余地がある製品と言えます。
かかとに関しては深めのヒールカップで仕上げていますが、そもそもヒールカップを構成する硬質素材がそこまで硬質ではありません。
ただし、中央部が落ち込むことで、左右の硬質素材の縁が内側へ向かい、かかとを結果的にサポートしやすくなっています。
踵骨下にはゲル素材が設置されており、弾力のある柔らかな素材になっています。
ただ、ゲル素材との記載ながら、意外と沈み込むため、両縁上端がかかとへ接触しやすくなっている設計です。
余談ですが黒色のベース部分もやや弾力のあるクッション材になっているため、不安定な底の靴に入れるのは芳しくないと言えます。
足裏側に空間、スペースをとり、足本来のたわみを活かす設計は僅かに設計されているようです。
ただし、ベースがそもそも軟質であるため、この設計が機能するかはまた別の話でしょう。
難点ばかりが目立ちますが、最も厳しいのは内側縦アーチ部、そして外側縦アーチ部でしょう。
それぞれで、それぞれの問題がありますが、まずは内側縦アーチ部。
中央部横方向に溝が入っている部分は柔らかく、アーチ部に接触する縁は硬くなっているのが難点と言えます。
本来硬度設計としては逆になるはずで、可動性を残すためにアーチ部は柔らかく、支持性を保つ為に中央部は硬く設計する事が求められます。
これでは足元の骨格を支持せず、筋肉は阻害しやすいと言えるでしょう。
また、外側縦アーチにも問題があります。
硬質素材と謳われたプレートがMTP関節付近にまで伸びており、場合によっては接触することもある、長い設計です。
基本的にMTP関節へ後足部から伸びた硬質なプレートがかかると、自然な足部の屈曲動作を阻害し、歩きにくさや靴が脱げやすいといった症状が出てきます。
これを逆手にとった製品、例えば自転車競技で有名なソールスターはこの仕様をあえてとりいれていますが、それはペダリングと歩様では動作が違うから可能な設計であります。
付け加えるのであれば、つま先のゲル素材もMTP関節部にはかかりにくい場所に設計されています。
荷重がかかりやすい、モートン病や開帳足といった問題を抱えやすい場所への圧分散を意図した仕様ではないため、ここも懸念されるポイントと言えるでしょう。
様々課題はありますが、それもこれも980円(税込)という価格を考えれば、致し方ない部分もあるのかもしれません。
今後の改善に期待したいです。
アクティブアーチインソールの選び方
公式サイトにあるように、基本的に靴のサイズに合わせて購入されることをおすすめします。
また、細かい事を言うのであれば、
- 小趾球にプレートが当たらないか
- 土踏まず、特に内側土踏まず部に過度に当たっていないか
- 履いてみて痛くないか、強い違和感はないか
といった項目が大事になります。
実際に使ってみた
筆者も実際にアクティブアーチインソールを、普段履きで使用してみました。
筆者自身がミッドアーチでありますが、内側縦アーチ部の圧迫感、そして小趾球への接触が違和感に繋がる所感です。
硬質素材中央部が大きく変形するため、靴に入れて紐を結ぶと、硬質なアーチ部分が足に密着するのが難点だと感じます。
小趾球に関しては、通常歩行ではまだ許容範囲内と言えるでしょう。
クッション性に関しては不安定性を助長する可能性もあるため、靴との相性は考えた方が無難であるように感じます。
あまりクッション性の高い靴には、入れない方が良いと思われます。
主に普段履き、仕事履きで、衝撃緩和の為の応急処置という使い方が主になりそうなインソールです。
まとめ
足への衝撃を軽減しやすい普段履き用インソール、ワークマン アクティブアーチインソールについての解説は以上となります。
難点も多いですが、価格なりといえばそうともとれます。
インソールに高い金額は出せない、という方の応急処置としては活用できるのかもしれませんね。
※下記インソールの基礎編も良ければご確認ください
https://insole.xyz/insolebasic/foot-arch/
- PEDAG ビバサマー 解説
- BMZ コンプリートジエイタイ 解説
- Bauerfeind スポーツインソール RUN PERFORMANCE INSOLE 解説
- シダス クッション3D 解説
- スーパーフィート ブラック All-Purpose Support Low Arch 解説