立方骨、踵骨前を支持する事で小指側、薬指側の動きを改善し、外側へのぐらつき、ねんざを軽減させるBMZシリーズの競技用インソール、カルパワースマートスポーツ。
内側縦アーチ、横アーチを全く支持しない、ゴルフや野球に適した特殊なインソールの一枚です。
今回は定番のインソールとなっているカルパワースマートスポーツがどのような方に適するのかを掲載していきます。
適する方…O脚、外側荷重の方
基本的に健康的な足の方に適したタイプのインソールで、大きな疾患のない方が使用するのに適しています。
立方骨、踵骨前支持のみを基本としたインソールであるため、O脚と外側荷重が同時に出ている方、小指や薬指が浮いてしまう方、小指が巻いてしまう方には効果を発揮するインソールです。
一方で内側縦アーチ、横アーチへの支持は無い上、踵骨~立方骨パッドが外側を主に持ち上げてしまうため、扁平足や回内足、それに付随する問題は悪化させる場合もあります。
適する悩み…O脚、内反小趾、内反捻挫等
主に立方骨と踵骨前を支える設計の為、外側に倒れやすい回外足、O脚、外側荷重や、それに付随する内反ねんざ、小指側の浮指、寝指といった問題に対して効果を発揮するインソールとなっています。
以下、このインソールが解決できる可能性がある症例になります。
- 内反捻挫
- 浮指
- O脚
- 足底腱膜炎
- 内反小趾
適する靴…スポーツシューズに適した設計
細く、適度な厚みとクッション性、反発性を持たせたインソールである為、基本的にはゴルフや野球等のスポーツシューズに適しています。
また、表面が滑りにくくなっている事から、激しい動きのあるスポーツにも適した設計となっています。
特に内側縦アーチの支持が無い事や、競技傾向としてO脚の多いサッカー、フットサルのシューズには適する事が多く見受けられます。
合わないケース…扁平足等
足の骨格を支えるのは立方骨、踵骨前を突起で支持するのみとなっているため、基本的に扁平足や回内足、開張足、そこに由来する浮指、足底腱膜炎、腸脛靭帯炎等を改善する事は難しいインソールです。
以下のような方は合わない場合も多い事を念頭に置きましょう。
- 扁平足
- 踵骨外反
- 回内足
- 外反母趾
- 有痛性外脛骨
- リスフラン関節炎
- 足根菅症候群
- X脚
BMZ カルパワースマートスポーツの理論
BMZ カルパワースマートスポーツの理論の中心は、外側にある立方骨、そして踵骨前をわずかに支えることによって足のバランスを整えるというもの。
こちらの記事に掲載している通り、足の裏は3つのアーチのバランスで構成されているため、外側アーチの低下由来の足の問題に対しては効果的ですが、内側アーチや横アーチに問題がある場合には基本的に対応しません。
足の外側を通る立方骨は外アーチの形成、位置に大きく関与し、踵骨と一緒に足の土台として機能する骨。
この立方骨を突起物で持ち上げることで外アーチを形成し、足の外側のクッション性とバランス性を高めてくれるのがカルパワースマートスポーツの特徴。
外にある立方骨を挙上する事で、特に外側に荷重が乗りやすいO脚傾向や、それに付随する内反捻挫、小指側の浮指といった問題を解決しやすい設計となっています。
一方でカルパワースマートスポーツではこの立方骨~踵骨前への支持が突起で行われているため、外側への支持がかなり強い設計となっています。
ここに加えて、前述の通り内側縦アーチ、横アーチに対する支持は全くない設計、かかとも浅くできており、かかとの外反、足部の回内、扁平足傾向の足に関しては全くといっていいほど対応できない特殊なインソールです。
ただし、この突起による立方骨支持、踵骨前支持は足裏の感覚が正常であれば感じ取りやすくできており、踵骨外反、足部回内、扁平足傾向の足であっても、この突起に乗るように意識をすればいいトレーニングになります。
常に意識し続けるのは難しいと思われますが、トレーニング目的という意味では使用する事も可能です。
また、足裏側には空間を設けることで、足本来のたわみを生み出すような仕組みがカルパワースマートスポーツでも採用されています。
ただし、残念ながらカルパワースマートスポーツでは基本的にやや芯のあるフォーム材のみで構成されているため、サポート性としてはそれなりです。
ベース材がクッション性、反発性に優れているため、問題になることは少ないですが、サポート性が落ちやすいのはデメリットと言えます。
他、表面材は人工皮革を用いることで滑りにくく仕上がっているのが特徴。
通気口を設けることで汗のたまりを抑え、常に滑りにくい環境に仕上がるのは一つ特徴と言えます。
反発性とクッション性、適度な厚みのインソールに仕上がっているため、スポーツの中でもやはりゴルフや野球に適したインソールと言えます。
実際に使ってみた感想
筆者も実際にカルパワースマートスポーツを普段履きにて使用してみました。
まず実際にシューズ、靴に入れるのは容易で、シューズの履き心地も基本的には変わりません。
適度な反発感とクッション性があるので、普段履く靴に入れてもそん色ないくらいに快適なインソールとなっていました。
履き心地としては立方骨側の支えがかなり主張しており、足が内側に倒れやすい感覚を受けます。
外側に乗ることで気持ちよく歩く事が出来ますが、人によっては常に足元に気を配らないといけないのは難点になります。
また、やはり回内に対してはやはりサポートは無いため、現在扁平足等の問題で足に痛みが生じている方、またその傾向がある方にとっては適さない印象を受けました。
まとめ
外側荷重、O脚傾向の方に適した競技用インソール、カルパワースマートスポーツについての解説は以上となります。
内側への荷重傾向が強い方にとっては適しませんが、外側縦アーチに問題がある方、小指の浮指、ねんざが気になる方には適する事もあるインソール。
特にゴルフや野球といったシューズには競技の特性上適していると思いますので、気になる方は一度、検討してみてはいかがでしょうか。
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- PEDAG ビバサマー 解説
- BMZ コンプリートジエイタイ 解説
- Bauerfeind スポーツインソール RUN PERFORMANCE INSOLE 解説
- シダス クッション3D 解説
- スーパーフィート ブラック All-Purpose Support Low Arch 解説
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